技術内容の詳細

整理番号 st037
テーマ名 高い触媒活性をもたらす高機能配位子の開発
研究担当者
及び連絡先
辻 康之:京都大学 工学研究科 物質エネルギー化学専攻 教授
連絡先:京都大学 工学研究科 物質エネルギー化学専攻 辻 康之
 E-mail:ytsuji@scl.kyoto-u.ac.jp
研究の概要 均一系触媒反応の配位子としては最も一般的なものの一つである、トリフェニルホスフィン、ピリジン、ジアミン化合物などに2'、3'、4'、5'-テトラフェニルフェニル基を導入することにより、極めて高い活性を有する一連の触媒の開発に成功した。
JST主催新技術説明会(CRESTバーチャルラボ2007.09.27.)で発表
開発の目的 数ナノから数十ナノメートルの大きさの触媒環境を有する均一系触媒システムを構築する。
構成する
技術要素
2'、3'、4'、5'-テトラフェニルフェニル基にピリジンを付けた物やそのデンドリマーをリガンドとして、Pd(OAc)2の両端に配位した触媒は、全体が数ナノから数十ナノのサイズを有しており、アルコール脱水素化反応に於いて高い反応活性を示した。また、鈴木カップリングでも92%と言う高い収率が得られた。
研究の背景
及び動向
従来の均一系分子触媒は中心金属の周りの極く近い近傍の修飾と最適化を行っているのみであったため反応性の低い原料を使用する際などに高い触媒活性を得ることが困難であるなど、ほぼ限界に来ていた。そのため、革新的な新たな概念の導入が求められている。
適用可能な
用途
・本技術の特徴を活かすためには、精密化学化合物製造に適用することで生産効率改善のメリットが大きいと考える。
・上記以外に、生産原料の拡大の効果が得られることも期待される。
・また、達成された高い生産効率に着目すると、先端電子材料や医薬品中間体と言った分野や用途に展開することも可能と思われる。
市場での
優位性
・従来技術の問題点であった、低い触媒活性を改良することに成功した。
・従来は低い触媒活性のため、高い反応性を有する原料の使用に限られていたが、入手し易い(安価な)反応性の低い原料を利用することが可能となった。
・本技術の適用により、原料費が削減できるため、生産コストが1/2〜1/3程度まで削減されることが期待できる。
実用化への
課題
・現在、配位子合成について実験室レベルの合成法を開発済み。しかし、大規模合成の点が未解決である。
・実用化に向けて、大規模生産のための化学プロセス研究を実用経済レベルまで向上できるよう技術を確立する必要もある。

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